「ザラキ・・・・!」
この呪文をわたしはもう何度唱えたことか。
主人公の名前を
迷うことなく自分の名前に設定した夫は
今日も意気揚々と旅に出ました。
白馬にまたがり颯爽と砂漠を走ります。
あ、TV画面上でね。
現実世界はトランクス一丁でソファから足を放り出して両手をせわしく動かしているってだけ。
それに
大人になった今、ゲームでも純粋に冒険できなくて、ちょくちょくスマホで攻略法検索してる。
どうしようもない人、それが夫・・・。
夫がゲーム【ドラクエ11】にハマっています。
ゲームドラクエ11にハマった夫は夜寝ない、朝起きない
湯気立つ白米できたてのおかず
アットホーム感重視で作り足した味噌汁に
わざわざ一品添えた夫用おつまみ
感想も言わずチャチャッと食べたと思えば
子供が寝るのをそわそわせかしてる
夜9時、本来であれば夫婦の晩酌おしゃべりタイムが熱狂白熱!ドラクエ11大会に変わりました。
私が寝たあともひそかに繰り広げられるこの大会は、深夜まで続き、明け方夫の身体を蝕んでいきます。
夜寝ない、朝起きない
死なない程度に死んでしまえ。
なかなか起きてこない夫にヒヤヒヤ。
子どものお世話にドタバタ
進まない自分の準備にイライラ
わたしはビアンカよりフローラ派
・過去とか馴れ初めとか要らない・能力主義
・結果主義
ドラクエ5天空の花嫁シリーズで迷うことなく王様の娘であり、財力がありスペックの高い「フローラ」を選択するわたしは、今にももれず現実主義で利益主義です。
悩みつつも割と早い段階で幼馴染でずっと旅をしてきた「ビアンカ」を選ぶ夫は、もれなく情に厚く過去を重んじる人生人情主義です。
ストーリーがあり、かつ子供のときに感じたワクワクドキドキを忘れられない夫は新発売のドラクエ11に息を吹き返したかのように夢中!
ビアンカ派はたいてい11買ってる。
確信付きながら冷ややかな目でみる私ですが、TV画面に向ける夫の目はいつになく輝き少年の目をしています。
31歳3児の親父ですが少年の目をしています。(強め)
ドラクエ11にハマる夫が親父に戻った瞬間
どういうストーリーかは詳しくはわかりません。しかし新発売のドラクエ11のサブタイトルは【過ぎ去りし時を求めて】です。小さい頃はじめてドラクエを手にした夫はそのときの興奮を胸に今も心を躍らせています。
ドラクエ11のストーリーの序盤、仲間に子どもを連れて歩くシーンがありました。
「ベロニカ」
ちょうど4歳~6歳の小さな女の子が夫の名前を名乗るドラクエ主人公の後を付いて歩いています。
夫「なんかこの子、●●(娘)みたいだよな~!」
ゲームにハマりすぎ!
くそったれな夫がそう笑いながら言ったときの目は3児の親父でいつも通りおっとり甘々なパパの目でした。
おわりに~ゲームばかりの夫にムカつく!
以前ゲームばかりの夫にむかつくって記事を書いたとき、ゲームばかりのどこかしらの夫たちから非難ゴーゴーのメールやコメントをもらったことがありました。
仕事や付き合い、
夫の威厳やパパとしての責任
ストレス社会で生きる男は時に子どものときの心を掘り起こしワクワクする瞬間も必要なのかもしれません。
同時に、今をより強く明確に見つめなおして欲しいとも思っています。
夫がハマってしまったドラクエ11は
ちょうど歯がゆいところに手が届き妻であるわたしもまぁいいかと側でみて笑っていられます。
夫よ。
とりあえず朝は起きてくれ。マジで頼む。
わたしがドラクエ11に好意的である今のうちに・・・