わたしの大学時代の友人は、わたしを置いてみんな教師になりました。
一人は小学校の先生
一人は高校の先生
一人はインターナショナルスクールの先生
みんな揃って教育の場で活躍しています(わたし以外)
みんな母となりましたが子育てには人一倍熱心です(わたし以外)
そんな彼女らと集まったとき、話題になったのがタイトルにもある
【「学力」の経済学】という本でした。
現役教師が本気でおすすめする「学力の経済学」のここがすごい!
親の目線、教師の目線を子どもの視点まで落とし込む
子どものためにこうしたほうがいいのかなこうしたらいけないのかな?
どうしたら良い子に育つんだろう
私たちは我が子を前に手探りで自分の育児をすすめています。
ダメっ!と説明も無しに強く叱ったり、
時には感情を抑えるのも難しく大きな声で怒鳴ってしまうこともあるかもしれません。
先輩ママたちの言葉や、育児本に頼りながらああでもないこうでもないと頭を悩ますこともよくあります。
もちろんそれは子どもの将来を案じているが故のこと
もし今、子どもにこう言ったらどう思うのだろう。この感情を抱いた子どもはどう育っていくのだろう
教育、子育てのまさにこの瞬間を子どもの視点まで落とし込む。
すると、わたしたちが子どもに与える影響、方向性が意外にあっさりみえてきます。
今そこにいる母であるわたしと、今そこにいる我が子
同じ瞬間、同じ現場、同じ視点で考えてみよう
実は、先を案じて過ごす子育てよりも
今を深く考えることがわが子の学力にとって効果的な子育てができるのです。
極端な結論がかえってスッキリさせる
本では「友だちが与える影響は大きい」と断言しています。優秀な友だちといると子ども自身の学力もあがるし、逆に問題児のいる環境に身を置くようになれば同様に負の効果を受けることになる。
特に「学力」ではなく「行動」にその影響は出やすいようです。
素行の悪い友だちとは付き合うな!
いざとなったら引っ越してでも強制的に環境を変えろ!!
環境の変化で逆に子どもが戸惑ってしまうんじゃないかとか
問題に向き合う強さも大事よ、ともいわれる中で、迷わず逃げてよし!の極論がかえってわたしの心をスッキリさせました。
すぐにできる子育て技術がいっぱい
大学受験に成功するにはとか頭のいい子にするにはとか
塾や習い事の種類と学力の伸び率とか
よくあるハウツー本って
堅苦しいこと、肩身がせまくなること、現実世界と違いすぎ~とかで
今まで全然素直に読めたためしがありませんでした。
どこか綺麗ごとで、現実的にも金銭的にも我が家とかけはなれすぎてて読めば読むほど萎縮していったんです。
でもこの本は違う!
すぐにできる、実践的な子育て技術がいっぱいです。
たとえば、
学力は姿勢が良ければまずオッケーとか
ご褒美で釣るのに効果的なものそうじゃないものあるんだよ。とか
いい先生ってどんな先生なの?とか
身近な疑問から解決の糸口、子育ての突破口がみつかる読んでて目から鱗がポロポロと落ちる本でした。
わたしはともかく、わたしの友人、現役の教師が絶賛するのだから間違いなしです。
子どもにとって学力よりも大切なこと
学力との経済力というタイトルですが、本書では子どもの学力よりも大切なことは重ねて丁寧に説明しています。足し算や掛け算には数式があるし、国語や英語の問題には妥当とされる答えがあります。
でも本当に大切なものはそんなことではありません。
我慢する力や、最後まであきらめない精神、そこから得られた失敗・成功体験は子どもの生きる力を強くします。
結局はそれこそが人生を豊かにするためのツール、手段です。
非認知能力を鍛えよう
本書では、子供の自制心やりぬく力を育むためのメソッドをデータ解析しながら紹介しています。
おわりに
わたしが小学生のときいじめられっ子からいじめっ子になった経験は、人生を通して友人とは何かを問い続けます。高校時代、落ちこぼれから大学受験を決意。あけてもくれても勉強に励んだ日々は今となってはわたしの誇らしい部分でもあります。
悩んだり、落ち込んだり、苦しくなったり、悲しくなったりもするけれど、
いずれそれが人生をときめかせるなにかに変わることを知っています。
我が子にもそんな豊かな経験を積んでほしい!
育児の参考書に、本当に大切なものは何かを経済学から読み解く、
「学力」の経済学、おすすめです。