ずっと子供が欲しかった。
夫も家族ももうこれ以上なにを望むんだっていった。
お医者さんにはやめなさいって止められた。
長い長い闘病生活の末、ようやく長男を授かった。
目的を果たした今、すっかり定期健診を怠っていました。
バセドウ病を発症⇒不妊治療を開始したわたし
結婚し、次女が誕生し仕事に復帰したとき、わたしのバセドウ病が発覚しました。・母も同じく甲状腺疾患を過去に患っていた
・みるみる体重が減っていった
・どういうわけかイライラが止まらなかった
甲状腺疾患は遺伝的な要素を多く含むといわれています。
次女を出産後、どういうわけかみるみると体重が減り、30㌔台に。
目が出目金のように浮き出てきて、食べても食べても収まることのない食欲に、以前同じ疾患を持ったことのある母はすぐに気が付きました。
朝起きてすぐ空腹を満たすため冷蔵庫をガサゴソ漁り、夕方も3人前程の料理を一人でペロリと平らげるガリガリな女に夫もただ事ではないと焦っていました。
「重度のバセドウ病です。妊娠は今段階では望めません」
そんな中、どうしても子ども(男の子)が欲しかったわたしを前にお医者さんも含め誰もが「もう二人もいるのだから十分だろう」と突き放し、治療に専念するよう言い渡しました。
甲状腺疾患の薬に即効性はなく、ほとんどが長期治療を強いられます。
ホルモン値があがったりさがったり。不安定な数値に一進一退の治療を続けながらようやく妊活のGOサインがでます。
今思えば贅沢な悩みなのかもしれません。併用して男の子の産み分けに専念したのもこのころです。
mikumama.hatenablog.com
・排卵日特定のため毎朝基礎体温計をはかる。
・さらに確実なデータをとるため排卵日付近にエコー検診を行う(タイミング法)
・精液を子宮に注入する「人口受精(AIH)}
私たち夫婦はこの段階でようやく長男を授かりました。
不妊治療にはさらなるステップもあります。
・卵子と精子を取り出し、培養液のなかで受精させ、受精卵の段階で子宮の中に戻し着床させる
「体外授精、胚移植(IVFIET)」
・卵子の中に直接精子を注入する顕微授精(ICSI)」
すでにあらゆる金銭的な負担、精神的な負担を背負った上での妊娠。お医者さんい言い渡されたのは決して温かいものではありませんでした。
・流産の可能性も否めません
・臨月まで薬を飲んでください
・産後すぐにでも連絡をください
流産リスクを小脇に抱えながら待ちわびる安定期
結局のところ風邪薬さえ飲むのをためらうくせに甲状腺の薬は有無を言わさず飲まなくてはいけません。
産後は一番ホルモンバランスが崩れるとも言われています。
長い治療が必要とされたバセドウ病
大きな関門、不妊治療を乗り越えた今、可愛い長男を前に何も望むことはありませんでした。
今に満足しているわたしは、出産を機にまた通院するのを怠っていました。
産後バセドウ病の通院をサボりました
時間がない
・産後だし・職場復帰前だし
・復帰した直後だし
・仕事と家庭の両立の最中だし
時間に言い訳をいくらでもつけて、いつのまにか病院に行くのをすっかりサボってしまいました。
我が子の予防接種とかならスケジュールを組み敷くくせに自分のことになるといつかなんとかなると思ってしまう。
一度予約を無視すると、あとから自分でリスケジュールするのすら億劫になってしまいました。
体重は安定して増え気味
バセドウ病って無条件に痩せるイメージがありました。・どんなに食べても太らない
・食べても食べてもお腹が減る
・汗がすごい、代謝がすごい
過剰にホルモンが出てるから痩せる
むしろ体重が減らないわたしは、もうバセドウ病が自然治癒したんだ、と思ったのです。
ちょっとした不調がいくつか続く
・ちょっとドキドキする・ちょっとイライラする
・首はちょっと腫れてる
・痩せたり太ったりを繰り返してる
肌荒れがひどくなり、なぜかいつもドキドキした興奮状態が続きます。
どういうわけか落ち着かない。家にいても仕事をしていてもどこか不安でドキドキした気持ちがやみませんでした。
それでもほんのちょっと。
一度重度のバセドウ病を発症してるわたしにとっては屁でもない程度、
普通と言われたら普通かも。と気を流して過ごしていました。
不眠が続く
・子供の夜泣き関係なく眠れない・何をしてなくても息切れする
・なんとなく不安、落ち着かない
子供が泣いてるわけじゃないのに眠れない
ちょっとしたことで目が覚める
ぼーっとした頭で毎朝を迎えるの日常茶飯事です。
別に座ってるだけなのに息切れしそう。なぜか呼吸しずらくとてつもない不安が押し寄せ息苦しくなるときがよくあります。
なんかわたし、最近おかしくない?
仕事と家庭にいっぱいいっぱい
可愛い子どもに恵まれ、愛する夫と暮らす今の生活に何の不満もないけれど
落着きのない自分の行動を振り返ってようやく、自分の身を正すことにしました。
おわりに
不妊を克服したところで、わたしのバセドウ病はなおったわけではありません。投薬治療はこれからも長く継続していくしかないのです。
「なにが起きなかったとしても治ったわけではないんだよ」
途中で通院をやめたわたしに医師は冷たく言いました。
直接命に関わるものではないにしても、人生に関わる。
・ちゃんと眠れない
・イライラする
・仕事も家庭もどこか不安
ちょっとした不具合を前に自分だけでなく、子供や家庭が乱されてはいけない。そう痛感しました。
なんてことない感情の欠片にはちゃんとした病名があり、どこかしらで治る方法があるかもしれません
バセドウ病は産後に発症しやすいのと同時に、
自分をおざなりにしている女性を根底に、治療をどんどん遅延させている実態です。
自分自身を大切にしよう。
甲状腺疾患は長期にわたって治療する病気です。
そこを遅延させたところで、子供や家族にとっても健全なはずはない
治療を怠ったあげく医師に診断されようやく目が覚めた今日のわたしです。
母の健康が家庭の健康
放りすぎてたわたしの健康ですが、我が子のため家族の為、また治療を開始させます。