「えーー?!また飲み会?」
「じゃあまたわたしが家のこと全部やんなきゃいけないの?」
「あー!もうやんなっちゃう!」
共働きの我が家は、子ども3人を迎えてからの夕方以降が大戦争です。
急ピッチで夕飯づくり、お風呂、子どもの宿題、はみがき、寝かしつけを行わなくてはなりません。
わたしが夕飯を用意してる間に夫が子どもたちを風呂に入れ、
わたしが長女の宿題を見てる間、夫が残り二人の子どもの遊び相手をしてくれています。
どちらも重要な役割を分担しているからこそ、
どちらかが全部を引き受けなくてはいけなくなったときのストレスが半端ありません。
育児は年中無休、しかも無給
よく言われていること。働くパパをよそに専業主婦であったり、育児休暇中であったりして
ひとりで子どもを家でみていると、とてつもない不安や不満が襲ってきます。
深夜の夜泣きや、家事をこなしながらの育児。
感情フル爆発の我が子を前に、
自分は感情を殺しながら対応しなくてはいけません。
どうしてわたしばかり
なんで手伝ってくれないの?
こんなことなら外で働いてたほうがはるかにまし。
仕事なら給料も達成感もあるけど、
育児って年中無休で働く上、あれこれ問題はやってくる。
おまけに無給じゃん!
「家にいるだけだろ」って最初の頃夫は言いました。
「そういうんだったらあなた代わってみなさいよ」ってわたしも言い返しました。
どうしても相手に理解してもらえない。
自分がちゃんとできてるのか自信もない。
育児って自分の頑張りに対する成果が可視化できないのがツライのです。
共働きになってから夫がワンオペ育児の辛さを理解した
いつのまにか我が家は子ども3人になりました。育児はさらに過酷になりました。
わたしが育休から職場復帰し、さらには時短からフルタイムに戻した瞬間
家が一気に回らなくなりました。
ちょうどそのころわたしに残業が続いたこともあり、今まではなかった夫VS3人育児も勃発したのです。
ひとりで子どもを保育園から迎え、一人で夕飯を用意し、一人で寝かしつけまでする。
今までは軽視してた主婦業を体感するようになって夫は変わりました。
同時に、帰りたくても帰れない仕事の責任の重さをわたしも痛感することになります。
ワンオペ育児の辛さ、
職場で課せられる責任の重さ
実際にお互いの立場を体感することで、その時の相手の想いを知ります。
育休明けでフルタイム
共働きになってから夫は育児や家事にほんの少し協力的になりました。
分担して一緒にすることはなんなくクリア!
それでも、やはり相手の飲み会が続いたり
自分のワンオペ比率が高まると不平等な気になってわたしの不満は募ります。
ワンオペ育児を夫婦間で給料化したら思いのほか上手くいきました
「え~?!また飲み会?」
「じゃあわたしが家のこと全部やんなきゃいけないの?」
「もうやんなっちゃう」
やはり男性は職場や付き合いで飲み会も頻回です。
今までは「仕方ないだろ」で済ませてた夫もここ最近は違います。
喧嘩せずに丸く収める方法はないだろうか?
思案した結果、
わたしたちはワンオペ育児の功労を可視化するために給料制を取り入れました。
1日分のワンオペ育児に対し、2000円の給料をワンオペ功労者に支払います。
夕飯を作らずにどこかでお弁当を買ってもいいし、
子どもを寝かしたあとのおやつ代や小遣いにしてもかまいません。
わたし=喜んでワンオペできる
夫=気兼ねなく飲みにいける
ワンオペ給料制はお互いにストレスがない!
ワンオペ育児の給料制は思いのほか上手に機能しました。
たまにの飲み会がわたしに入ったときも、夫はこの制度のおかげで気持ちよくわたしを送り出してくれます。
育児の労働が対価として支払われたとき、わたしが今まで感じていた孤独感が消えました。
なんとなく達成感が芽生えてきた気さえしたのです。
労力報酬の可視化
「ワンオペ給料制」は我ながらナイスなアイディアだと思いました。
可視化が生んだ思いやりの気持ち
夫婦間でエグくてドライなお金のやりとりですが、労力の可視化は徐々に違う効果を発揮します。
最初はお金を渡しあうだけの給料制がいつの間にか、
ケンタッキーのチキンになったり、ケーキになったり、夫の好きなおつまみになったりしていきました。
育児に参加できない代わりに、現金よりも相手が今もらって喜びそうなものをプレゼントするようになったのです。
給料日前であったり、
本当に忙しくて何もできなかった日は、
「本当にありがとう。まかせっきりでごめんね。すごく助かったよ」と言葉のスリーコンボがかけられます。
本当はもっと早くに気づいていればよかった
相手の気持ちに立てればワンオペ育児なんて問題じゃない
・わたしだけじゃない
・僕だけじゃない
・きっとこう思ってるだろう
・きっとこうしてほしいだろう
・夫も夫で頑張ってるし
・わたしの頑張りだってきっと夫は分かってくれている
成果を可視化することで、
相手の見えない気持ちを想像し理解しようとするようになったのです。
とっても遠回りしたけれど、
我が家はようやく無償でも思いやれる夫婦になりました。
おわりに
夫が生粋の亭主関白であったり、専業主婦であったり、ワンオペ育児が慢性化してるとどうしても言い出せずに抱え込んでしまう人もいるでしょう。
働いていると
家事や育児が疎かになっていく自分に嫌気がさすこともよくあります。
・どうして分かってくれないの?
・すっごく大変ですっごく疲れるの。
・あなたはいいよね。仕事にいけば給料がもらえるんだから
思わず自分の言い分だけをぶつけたくもなります。
でもだからといって本当は
給料が欲しいわけでも、サプライズ的なものが欲しいわけでも、無理して手伝ってほしいわけでもありません。
ただ気持ちを知って分かってほしいだけ。
ちょっと感謝されたいだけなんです。
相手にうまく伝えきれない気持ちが原因だからこそ
まずは、成果や報酬の可視化を実験的に取り込んでみるのをおすすめします。
皮肉にもそれは
目には見えないおもいやりを知るきっかけにもなるでしょう。
もし、そんな遠回りをしたくないのなら
まずはあなたの方から「ありがとう」を伝えてみるのはどうでしょうか?